予防接種

予防接種について

予防接種について予防接種は、特定のウイルスや細菌などが体内に侵入してきた際に、それと闘うために抗体を人工的に作って、その病原体が、たとえ侵入されても発症しない、または発症しても軽くて済むようにすることが目的で行います。
これによって、自身が病気になるリスクが低下するとともに、社会的にも疫病などの蔓延を防ぐ効果があり、その点でも重要性が認められています。 予防接種には、法律によって定められている、麻疹、風疹などの定期接種と、ロタウイルス、おたふく風邪などの任意に受けられるものがあります。
定期接種は、対象の月齢・年齢内であれば公費によって自己負担無しに受けることができます。任意接種の場合は、健康保険適用外ですので自費接種となりますが、自治体によって補助が出る場合もあります。
詳しくはお住まいの自治体にお問い合わせください。

当院で接種できるワクチン

当院では、HPV(子宮頸がん:ガーダシル、シルガード9)、麻疹、風疹、インフルエンザ、肺炎球菌、帯状疱疹(水痘ワクチン、シングリックス)、新型コロナウイルスのワクチンを接種して頂くことが可能です。すべての予防接種は電話または直接受付での予約が必要となりますので、お気を付けください。

頸がんワクチン

性経験がある女性ですと50%以上が生涯で一度は感染すると言われているのが、ヒトパピローマウイルス(HPV)です。 主に子宮頸がんや肛門がん、膣がんなどのがんや尖圭コンジローマなどの性感染症の発生の原因となっています。
特に、近年では若い女性の方で子宮頸がんを発症する方が増えています。 HPV感染症を防ぐためにも、小学校6年~高校1年相当の女子を対象に定期接種が行われています。

公費負担
(キャッチアップ接種を含む)

HPV(子宮頸がん予防)ワクチンの接種は、平成25年6月から積極的勧奨が差し控られておりましたが、令和3年11月より再び積極的勧奨が開始されました。この積極的勧奨の差し控えの期間に接種機会を逃した方に向けて実施する予防接種がキャッチアップ接種です。
平成9年度~平成17年度生まれまで(誕生日が1997年4月2日~2006年4月1日)の女性の中で、HPV(子宮頸がん予防)ワクチンの接種を受けたことがなく、HPV(子宮頸がん予防)ワクチンの接種をご希望の方は、公費負担でのキャッチアップ接種が可能です。相模原市から送られてくるご案内の書類をよくお読みいただき、予診票にご記入、ご予約の上おいでください。

公費負担(キャッチアップ接種を含む) 対象者は自己負担なし
ガーダシル
(自費接種の場合)
16500円×3回
シルガード9
(自費接種の場合)
27500円×3回

子宮頸がんワクチンの重要性

現在多くの先進国では、15歳未満の方への接種がすでに2回行われており、子宮頸がんのHPV9価ワクチンの普及と定期接種を行う国が増えてきている状況です。しかし、日本はHPVワクチンに関して遅れております。
将来的に先進国の中で日本だけが、多くの女性の方が子宮頸がんにより子宮を失ったり、命を落とすようなことがないように、ワクチン接種と検診により子宮頸がんの予防を徹底し、子宮頸がんで苦しむ方を減らしていきたいと考えております。 小学校6年~高校1年相当のお子様がいらっしゃる方は、この機会に一度子宮頸がんについて親子で理解し、予防に繋げましょう。

風疹ワクチン

風疹とは、風疹ウイルスが原因で引き起こされる急性の発疹性感染症です。風疹への免疫がない集団の場合ですと
1人の風疹感染者から飛沫感染で、5~7人に感染するほど強い感染力があります。
また、風疹に対して免疫がない女性が、妊娠中(特に妊娠初期)に風疹に感染してしまうと、お腹の中の胎児が白内障や先天性心疾患、難聴などの先天性疾患にかかる可能性があります。そうしたことを防ぐために相模原市では、対象者に対して、無料で風疹抗体検査を実施しております。
風疹の抗体を十分に持っておらず、これから予防接種を希望している方は予防接種費用の一部を相模原市から助成されますので、お気軽にご相談ください。

詳細はこちら

帯状疱疹ワクチン

当院では、帯状疱疹に効果的な2種類のワクチンを取り扱っています。 乾燥弱毒性水痘ワクチンは、水痘(水ぼうそう)ワクチンとして認可されており、近年帯状疱疹にも適用が拡大されました。
シングリックスは帯状疱疹専用の予防接種として認可されており、国外では公費扱いで受けることができる非常に効果があるワクチンです。

水痘ワクチン  8,000円(税込)
シングリックス 42,000円(2回分、税込)

予防接種の注意事項

予防接種前に
気を付けること

接種の前日は入浴やシャワーなどで身体を清潔にしてご来院してください。接種当日は、接種券(クーポン)、予診票、母子手帳、健康保険証、各種医療証等をご用意ください。
予診票は接種券に同封されて郵送されますが、もし無くしてしまった場合は、各種医療機関の窓口でも配布しています。また、予診票は接種が可能かどうかを判断するために必要な情報を記入して頂くものですので、必ず正確にご記入ください。
分からない部分については当日、スタッフに質問して頂くことも可能ですが、分かる部分だけでも前もってご自宅で記入してお持ち頂けると、スムーズに接種することができます。
また母子手帳につきましても、接種履歴を確認するために大切なものです。忘れずにお持ちください。また、接種当日までに発熱など、体調の変化があった場合、必ず医師にお伝えください。

予防接種後に
気を付けること

稀にですが重篤な副反応を起こすこともあります。また、接種当日は激しい運動などは避けてください。
入浴は可能ですが、入浴前に体温を測り、37.5℃以上の発熱がある場合には入浴は控えてください。また接種した部分を強くこすらないように気をつけてください。

インフルエンザ

インフルエンザはインフルエンザウイルスが体内に侵入することで、鼻、のどなどの上気道から気管支、肺などの下気道で繁殖してさまざまな症状を起こします。
インフルエンザウイルスはもともと野鳥が持っていたウイルスがニワトリやブタに感染し、さらにそこから変異して人間に感染するようになったことが分かっています。鶏インフルや豚インフルが問題になるのはそのためです。
インフルエンザウイルスにはA型からC型までが存在し、そのうち人に影響があるのがA型とB型のウイルスです。さらに様々に変種を繰り返していますので、毎年、その年に流行すると予想されるウイルス型に対応したワクチンを用意して接種することになります。
インフルエンザは11~12月頃に流行が始まり1~3月頃にはそのピークを迎えます。ワクチンの効果は5か月と言われていますので、流行時期の少し早めに接種することで、ピークの時期まで有効性を保つことができます。

インフルエンザに感染したら

人から人へとインフルエンザが伝染する経路は、感染者の咳やくしゃみなどに含まれるウイルスによる飛沫感染と、タオルの共用、飛沫のついた手などで触れたドアノブや手すりなどを他人が触ることによる接触感染です。
感染すると1~3日程度の潜伏期間を経て、咳やくしゃみといった風邪のような症状とともに、突然の高熱(38℃以上)、頭痛、関節の痛み、倦怠感と言った全身症状も現れます。
多くの場合、1週間程度で治っていくことが多いのですが、子ども、体力が弱っている人や高齢の人では重症化し、肺炎などを起こすこともあり、注意が必要です。
なおインフルエンザは学校安全衛生法によって、発症後5日以上経過し、熱が下がって2日以上経過するまでは出席停止と決まっています。また多くの企業ではこの規定にならって、労働者がインフルエンザにかかったときは同様の出勤停止を就業規則に入れている例が多くなっています。かかってしまったら、医師の許可がでるまでしっかりと治療を続け安静にし、他者にうつさないように配慮することが大切です。

インフルエンザの予防接種

インフルエンザの予防注射には、感染することや発症することを予防する効果が認められています。また、もし発症してしまっても軽症で済む効果も認められています。
そのため、本人の身体を守るためだけではなく、防疫上の観点からも有効なものです。インフルエンザは毎年流行するウイルス型が異なり、その年の流行予測に基づいて供給されています。
また、接種の効果はおよそ5か月と考えられていますので、毎年新たに受ける必要があります。

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