不妊治療

当院の不妊治療・
妊娠相談(妊活)の特徴

当院では、実際に現在妊娠を希望している方のために、それぞれの体質や症状に合わせた治療法を選択して実行していきます。
当院では、体外授精等の高度不妊治療は行っていませんが、基礎体温表を基に、ホルモン検査や、超音波検査(エコー)による卵胞計測を基にしたタイミング治療などを行います。
排卵障害のみられる方には内服および自己注射による排卵誘発も試みます。現在のところ当院では人工授精を行っておりません。ステップアップをご希望の方には適切な医療機関にご紹介させて頂きます。治療の目標としているのは、治療開始後1年以内の妊娠です。

不妊症について

妊娠を希望する夫婦が、自然に夫婦生活を送っていれば、およそ8割は1年の間に妊娠することが多く、1年以上妊娠しない場合、不妊症を疑うことになります。
妊娠を希望している方で、なかなか実現しない場合は、ぜひ一度ご相談ください。

不妊症の原因

不妊の原因は様々ですが、大きくは、原因が女性にある場合、男性にある場合、男女ともにある場合の3つに分けることができます。
さらに、どちらにも特に悪いところはないのに、免疫などの相性、生活スタイルといった要因の他、ストレスなどの心理的な要因によって妊娠出来ないこともあります。
また、排卵日が把握出来ておらず、タイミングが合わないため妊娠出来にくくなっているケースもあります。
不妊の最初の治療として行われるタイミング法については、女性それぞれの生理周期にあわせた排卵日の把握などによって、きめの細かい治療を行うことが出来ます。

不妊症の検査

その時点で身体はどのような状態なのか、何か疾患や異常があるのかをしっかりと把握し、それぞれのケースに合わせた治療を行っていく必要があり、そのために、さまざまな検査を行うことになります。
検査の目的は、月経周期に異常が無いか、排卵はきちんとあるか、卵巣機能に異常が無いかなどを調べることです。 まずは、正確な排卵周期を確認するため、基礎体温を計測し記録する基礎体温表を付けます。
それを基にして、何らかの問題がありそうな場合は、推測される異常に合わせた検査を行います。検査内容は主に、血液検査でホルモンの状態を調べ、内診、超音波検査などから子宮や卵巣、卵管の状態も確認します。さらに膣分泌物、子宮頸管粘液を検査し感染症のチェック、子宮内膜炎や子宮筋腫などが無いかどうかも確認します。

基礎体温

基礎体温は婦人体温計を使用し、朝目覚めたらまず起き上がる前に体温を測定したデータです。排卵に合わせて、低温相と高温相がはっきり現れます。これが現れない場合何らかの異常があると考えられます。
でも毎日基礎体温を測定記録することがストレスになることがあります。そんな時はちょっとお休み、または中止していただいて構いません。その代わり、月経の日付、出血やおりものの様子や腹痛などカレンダーに記録を残しておくことをお勧めします。頑張りすぎず、でも自分の体に関心を持つことでタイミングを合わせることにもいい効果があります。

血中ホルモン測定

血液中の黄体刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)、エストラジオール(卵胞ホルモン=エストロゲンの一種)、テストステロン(男性ホルモン)などを調べます。検査は月経周期に合わせて行います。『月経○○日目に血液検査をします』と医師が指示しますので、日程の調整をお願いします。

超音波検査

超音波検査(エコー)では、子宮や卵巣に異常が無いかどうかのチェックを行い、また卵胞期に卵胞の大きさを測定し、排卵日の予測を立てます。さらに排卵期は卵胞からの排卵を確認し、子宮内膜の厚みもチェックすることで、妊娠の準備が出来ているかどうかを調べます。

膣培養、クラミジア、
淋菌検査

クラミジアや淋菌に感染していると不妊の原因となることがあります。膣分泌物や子宮頸部粘液などの培養検査を行い、感染が確認された場合は、抗菌薬治療を行います。

子宮卵管造影検査

過去の既往や不妊期間などを考慮し、子宮卵管造影を行います。事前の検査や説明が必要な検査となり、通院中の方のみを対象としております。予約制です。

精液検査

男性の精液を採取して、精子の状態を調べる検査です。泌尿器科での詳細な検査をお勧めしておりますが、通院中の方のパートナーの方に限り当院で対応することも可能です。ご希望の方は医師にご相談ください。

不妊症の治療

タイミング法

当院では、不妊治療では最初に行う方法です。排卵を誘発した上で、その時期に合わせて性交渉を行うことで、受精から妊娠に至る確率を高めるものです。
そのためには受診される方にもしっかりと、妊娠と不妊のメカニズムを理解して頂く必要があるため、丁寧に説明、超音波による卵胞検査を行った上でタイミング指導を行っています。
タイミング法を何度か試して頂いても妊娠に至らない場合は、人工授精などを検討することになります。

タイミング法の流れ

1Step1 卵胞検査と排卵誘発剤の処方

Step1 卵胞検査と排卵誘発剤の処方排卵障害のある方は、月経開始5日目から排卵誘発剤を服用します。薬剤はクロミッドまたはセキソビットという商品名のものです。自然周期がみられる場合には薬物を使用しません。
周期によっては前周期の残存卵胞がないか月経中に卵胞の確認をしてから、排卵誘発剤を処方しますので、月経開始2~4日目までにご来院ください。

2Step2 月経10~12日頃(個々によって初回の卵胞計測日は異なります)

月経開始後10~12日を経て卵胞を測定するために超音波検査を行います。卵胞の発育が不十分な場合は、日をあけて再度計測を行います。そのため数回通院が必要になる場合があります。

3Step3 月経13~14日頃

月経開始から13~14日目を目安に超音波検査を行い、卵胞の成熟が十分な場合(平均的には18~20mm程度です)、十分に卵胞の成熟が認められた場合は胎盤性性腺刺激ホルモン剤(HCG)注射により排卵を促すことになります。注射当日からのタイミングで性交渉を持つようにしてください。

3Step4 月経15~17日頃

月経から15~17日頃を目安に超音波検査で排卵を確認します。排卵が確認出来たら妊娠継続のために必要に応じて黄体ホルモン剤を服用して頂きます。
基礎体温で高温相が続いた状態で、妊娠検査を行い陽性反応があれば、次回受診時には必ずその旨を受付にお知らせください。

パートナー同士の年齢、ライフスタイルなどは様々ですので、それぞれの状態やご希望に合わせて治療方法をご提案しております。
当院では低用量ピルやディナゲストといったホルモン製剤、ミレーナ、鎮痛薬、漢方薬などを中心に薬物療法を行っています。まずはお二人でよく話し合った上で、ご希望やお悩みのことなど何でもお気軽にご相談ください。

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